2009/02/14 (土)  シンポ「岩波映画の1億フレーム」開催

 シンポジウム「岩波映画の1億フレーム」が2009年2月14日、東京大学大学院情報学環・福武ホールで開催されました。定員を上回る約260人が参加、通路に座る人がでるほどの盛況ぶりでした。羽田澄子監督やカメラマンの小村静夫さんら岩波映画のOBも20人ほど参加しました。

「岩波映画の1億フレーム」の会場

「岩波映画の1億フレーム」の会場

 シンポは2部で構成。第1部「岩波映画の可能性を見る」、第2部「開かれたアーカイブに向けて」というタイトルで、岩波映画の保存や活用、開かれた映像アーカイブを実現する課題などについて熱心に話し合われました。第1部にパネリストとして参加した岩波映画の設立メンバーである羽仁進監督は、「大先輩のカメラマン・吉野馨治さんの中に岩波映画のスピリットがあった」などと話しました。

 

 

 岩波映画製作所は1950年、岩波書店の後押しで科学映画の製作を開始しました。その後、戦後復興の柱となった電力、造船、製鉄、自動車など基幹産業を中心に、幅広く産業PR映画を製作しました。また「岩波映画学校」といわれるほど、実験的な作品や作り手を数多く輩出したことでも知られています。

 岩波映画製作所が1950年から1998年までに製作した映画は約4000 本、コマ数にして1億フレームにのぼります。それらは戦後日本の科学技術・社会・文化を記録した貴重な映像のデータベースです。

 いまこうした同時代を記録した貴重な記録映像の多くが廃棄や散逸の危機にあります。これらの記録映像を体系的に収集・保存・公開し、映像を用いた多様な研究・教育の可能性を開くことを目的に、「記録映画アーカイブ・プロジェクト」を立ち上げました。今回のシンポはそのキックオフとして開催されました。

 記録映画アーカイブ・プロジェクトでは、今後もこうした記録映像に関するワークショップやシンポジウムを定期的に開催していきます。次回ワークショップは5月23日(土)に開催の予定です。ご期待ください! (丹羽美之)