Archive for the ‘JM’ Category

2009/4/17 (金)  ワークショップのお知らせ「インディペンデントメディア」「メディア教育」

 4月は次の2つのワークショップに登壇します。インディペンデントなドキュメンタリーのアーカイブについて、また大学における映像制作について話します。企画した芸大の毛利嘉孝さん、早稲田の伊藤守さん、岩渕功一さんらとは、いま一緒に共同研究をしています。ご興味がある方はぜひご参加ください。(丹羽美之)
 
その1——————————
「インディペンデントメディアのアーカイブ構築」(マスコミ学会理論研究部会)
問題提起者:土屋豊(ドキュメンタリー映画監督・ビデオアクト主宰)
討論者:丹羽美之(東京大学大学院准教授)
司会:毛利嘉孝(東京藝術大学准教授) 
日時:2009年4月17日(金)18:30〜20:00
場所:東京芸術大学千住キャンパス音楽環境創造科第一講室 

 
その2—————————-
「対話を切り拓くメディア教育の実践」(早稲田大学メディア・シティズンシップ研究所)
報告者:田仲康博(国際基督教大学)
    丹羽美之(東京大学)
討論者:河合優子(東海大学)
司会:毛利嘉孝(東京藝術大学)
日時:2009年4月26日(日)14:00〜16:30
場所:早稲田大学早稲田キャンパス 26号館(大隈記念タワー) 702教室

2009/4/6(月)「GALAC」5月号が教育テレビを特集

私が編集長をしているメディア批評の月刊誌「GALAC」2009年5月号で、NHK教育テレビ(ETV)を特集しています。題して「教育テレビのマル秘パワー」。
ETVは今年、開局50周年。NHKも今年に入ってから盛んに50周年を記念するお祭り騒ぎをやっていますが、それとはひと味違った角度から、ETVの魅力を掘り下げたいと思いました。
私が考えるETVの魅力は一言でいえば「サポート力」。総合テレビが、様々な問題をできるだけ一般化して客観的に伝えようとするのに対し、最近のETVの趣味実用番組や福祉番組は、人々のケアやつながりを当事者の立場から支援しようとするユニークな取り組みが光っています。
いまETV のなかでもっともぶっとんでいる番組のひとつ「ハートをつなごう」チーフ・プロデューサーの宮田興さんは今回の特集のなかでこう言っています。「反響を受けて作り続けているこの番組が提案しようとしているのは、これからますます多様化していく社会の中で、人々がどう支えあって生きていけばよいのか、そのヒントだと思うのです」
当事者を積極的にサポートしようとするこうした姿勢のなかに、テレビと視聴者のつながりを回復する可能性があるのではないか。そんな思いを込めて特集を企画しました。
特集「教育テレビのマル秘パワー」
・教育テレビから教養テレビへ/佐藤卓己
・ETVアラカルト(「すくすく子育て」/「イチか?バチか?プロジェクト」/NHKデジタル教材 /「ハートをつなごう」)
・いまETV発ドキュメンタリーが熱い!/鈴木典之
・ETVに一言!(東ちづる/山尾美香/難波功士/武田 徹/尾辻かな子/竹内 新/松尾羊一 )
・「学びたい」に応えるのが使命/茂手木秀樹
そのほか、JMメンバーの林香里さんがたるんだ報道に喝を入れる「ニュースメタボ診断」も好評連載中です。林さん今月号も冴えてます!ぜひご覧ください。 (丹羽美之)

朝日「Journalism」がジャーナリスト教育を特集

 朝日新聞の総研が改組されてできた朝日ジャーナリスト学校が発行する「Journalism」。JMメンバーの林香里さんが編集アドバイザーをしています。
 この雑誌の4月号(no.227)が「ジャーナリスト教育を考える」を特集しています。藤田博司さん、大石泰彦さん、野中章弘さん、須藤春夫さんといった、僕たちが親しくさせていただき、お世話にもなっている一線の方々の論考が載っており読み応えがあります。藤田さんの論考で、情報学環がジャーナリスト養成をほとんどやっていないという主旨の記述があり、ちょっとどうかなと思うところもありますが。ちなみにその情報学環教育部の状況については、僕自身がインタビューに答えました。
 新しい時代には、新しい観点からのジャーナリスト教育が要請されるはずです。そこでいうジャーナリストとは、企業ジャーナリズムの戦士ばかりでよいとはいえないし、なによりも広く市民のメディア表現などとの相関の中でとらえられるべきことがらだと思うのです。このあたりはJMの真骨頂となっていくかと思われます。
 いずれにしても関心のある方はぜひ手に取ってみられるとよいと思います。
(水越伸)

2009/03/20(金), 21(土)  MELL EXPO 2009開催

 3月20日、21日に東京大学本郷キャンパス福武ホールで開催されたMELL EXPO 2009は、両日で合計250名の参加者にお越しいただき、成功裡に終了しました。市民のメディア・リテラシー、メディア表現について内外各地で活動をされているさまざまな人々、NPO、NGO、大学、地方自治体、小中学校、高校などの関係者、メディア・アーティスト、デザイナー、ドキュメンタリスト、放送局や新聞関係者などが集まり、50を超える出展もありました。
 そうしたなか、20日(金)の午後に開催されたディスカッション1「クライシス&プラクティス」には、JMユニットの一人である丹羽美之さんと、林香里研究室の博士課程院生でもある、共同通信の畑仲哲雄さんが登壇されました。メルプラッツのご案内には次のように記されています。
テーマ「クライシス & プラクティス」
 マスメディア、ジャーナリズムに迫り来る構造危機。何度も繰り返され、手垢にまみれたこのフレーズが、今ほど現実味を持ち始めた時代もありません。一方で「危機こそ好機」と、あちこちの組織や人々が、新たなチャレンジを試みるために立ち上がりはじめていることも忘れてはならないでしょう。
 このディスカッションでは、幅広い視野から危機(クライシス)を冷徹にとらえつつ、それを乗り越える実践(プラクティス)がいかに可能かを、新聞や放送の具体的な事例をもとに議論していきます。 
司会:砂川浩慶(立教大学)
・畑仲哲雄(共同通信&東京大学院生)
・服部寿人(チューリップテレビ)
・丹羽美之(東京大学、『GALAC』編集長)
 くわしい報告は、メルプラッツであげられるかと思います。約100名の聴衆とともに、マスメディアがおかれた凄惨ともいえる現状と、にもかかわらずそれを乗り越えていくための挑戦の試みが、新聞については畑仲さん、テレビについては服部さんから報告されました。丹羽さんからは、メディア批判と同時に、メディアをほめることの重要性、そうしたことを含めた意味での批評空間を拡張していくことの大切さが提示されたことは印象的でした。
 メルプラッツとは今後とも、ゆるやかに連携をしていきたいと考えています。
(水越伸)

2009/02/14 (土)  シンポ「岩波映画の1億フレーム」開催

 シンポジウム「岩波映画の1億フレーム」が2009年2月14日、東京大学大学院情報学環・福武ホールで開催されました。定員を上回る約260人が参加、通路に座る人がでるほどの盛況ぶりでした。羽田澄子監督やカメラマンの小村静夫さんら岩波映画のOBも20人ほど参加しました。
 シンポは2部で構成。第1部「岩波映画の可能性を見る」、第2部「開かれたアーカイブに向けて」というタイトルで、岩波映画の保存や活用、開かれた映像アーカイブを実現する課題などについて熱心に話し合われました。第1部にパネリストとして参加した岩波映画の設立メンバーである羽仁進監督は、「大先輩のカメラマン・吉野馨治さんの中に岩波映画のスピリットがあった」などと話しました。
 
 
 岩波映画製作所は1950年、岩波書店の後押しで科学映画の製作を開始しました。その後、戦後復興の柱となった電力、造船、製鉄、自動車など基幹産業を中心に、幅広く産業PR映画を製作しました。また「岩波映画学校」といわれるほど、実験的な作品や作り手を数多く輩出したことでも知られています。
 岩波映画製作所が1950年から1998年までに製作した映画は約4000 本、コマ数にして1億フレームにのぼります。それらは戦後日本の科学技術・社会・文化を記録した貴重な映像のデータベースです。
 いまこうした同時代を記録した貴重な記録映像の多くが廃棄や散逸の危機にあります。これらの記録映像を体系的に収集・保存・公開し、映像を用いた多様な研究・教育の可能性を開くことを目的に、「記録映画アーカイブ・プロジェクト」を立ち上げました。今回のシンポはそのキックオフとして開催されました。
 記録映画アーカイブ・プロジェクトでは、今後もこうした記録映像に関するワークショップやシンポジウムを定期的に開催していきます。次回ワークショップは5月23日(土)に開催の予定です。ご期待ください! (丹羽美之)

2009/01/21 (水)  つながるジャーナリズムの必要~林研究室メディア研究のつどい~開催

「メディア研究のつどい」(林香里研究室主宰、電通コミュニケーション・ダイナミクス寄付講座)が1月21日、情報学環本館で開かれ、河北新報社生活文化部長の寺島英弥さんが「つながるジャーナリズムの必要」と題し、講演しました。
 寺島氏は2002年に渡米し、地方紙とコミュニティの関係を改革する運動「シビック(パブリック)・ジャーナリズム」にかかわった新聞記者や研究者を取材した経験から、読者と記者という対立関係ではない新しいジャーナリズムについて「つながるジャーナリズム」と表現し、その実践と可能性について、ご自身の記事を例に熱く語ってくれました。会場は、地方紙、全国紙の記者、学生、社会人、研究者などで満員御礼。夜遅くまで地方紙のジャーナリズムのあり方や新聞記者としての個人的経験の情報交換など、議論が盛り上がりました。